京都市西京区にある 鈴虫寺(正式名称:妙徳山華厳寺) は、「一年中鈴虫の声が聞こえるお寺」として全国的に知られています。特に秋だけでなく、季節を問わず鈴虫の音色が楽しめることから、多くの参拝者が訪れる人気の観光スポットです。
鈴虫寺の魅力は、鈴虫の声だけではありません。
幸福地蔵さん に願い事を一つだけ託す「願いが叶うお地蔵さま」としても親しまれ、平日でも行列ができるほどの人気を誇ります。
お寺の正式名称は「華厳寺」ですが、“鈴虫の音色が一年中楽しめる寺”として有名になったことから、いつしか 鈴虫寺 の愛称で呼ばれるようになりました。
境内から望む景色や、和尚さんが行う「説法」も名物で、訪れるたびに心が軽くなり、前向きな気持ちにさせてくれるスポットです。
鈴虫寺の歴史と由来
鈴虫寺は 享保18年(1733年) に、鳳潭上人によって開かれました。江戸中期、禅宗が広まっていた時代に創建されたお寺で、正式な宗派は 臨済宗妙心寺派 に属します。
創建当初は現在のような「鈴虫の寺」ではなく、禅の修行と教えを広めるための場所でした。しかし、時を経て住職たちが参拝者の心を癒やすため、鈴虫を通年で育てる工夫を重ね、いつしか「鈴虫寺」として全国へ知られるようになりました。
特に、現在の住職による 説法(法話) が話題となり、鈴虫の声と共に心が落ち着く時間を過ごせることが人気に拍車をかけていきます。
鈴虫寺の歴史は約300年と、京都の中では比較的新しいお寺ですが、その分近代的で親しみやすく、誰でも気軽に訪れやすい雰囲気があります。古い歴史の寺院とはまた違った魅力があり、京都観光の中でも気軽に立ち寄れる癒しスポットとして愛されています。
鈴虫が一年中鳴く理由
鈴虫の鳴き声といえば秋の風物詩。
しかし、鈴虫寺では 一年を通して鈴虫が鳴いています。
これは、寺院内に 鈴虫の専用飼育室 があり、季節に応じて温度や湿度を丁寧に管理しているため。自然の環境では難しい通年飼育を可能にし、訪れた人がいつでも鈴虫の癒やしの音色に触れられるよう尽くされています。
● 専用の飼育室
● 年間の世話・温度管理
● 餌の工夫
● 繁殖と世代交代の管理
これらによって、一年を通して自然に近い鳴き声を響かせる環境が整えられています。
私が住んでいるところは田舎で夏の終わりになれば鈴虫の「リーン、リーン」という鳴き声が聞こえてきます。私もこんな鳴き声が好きなときに聞けるといいなと思いましたが、鈴虫寺のお坊さんから一年中鳴き声が聞こえる秘密を聞いたとき、「すごい手間をかけてるんだなぁ、私には無理だ」と思いました。
鈴虫の音色は、どこか懐かしく優しい響きがあり、訪れた人からは「気持ちが落ち着く」「心が和らぐように感じた」といった声が多く聞かれます。
一年を通して鈴虫の音色に触れられる取り組みが、この寺が広く知られるきっかけのひとつとなりました。
心に響く鈴虫説法(法話)
鈴虫寺の代名詞ともいえるのが、住職さんによる 鈴虫説法。
これは、参拝者が本堂に案内され、住職の法話を聞く時間のことで、鈴虫の声を背景に、人生のヒントや心の持ち方を優しく語っていただける時間です。
本堂では住職による「鈴虫説法」と呼ばれる法話を聞くことができます。
日常の物語や身近な話題を交えながら語られる内容は、訪れた人から「分かりやすい」「ほっとした気持ちになれた」といった感想も多く寄せられています。
鈴虫の音を背景に耳を傾ける時間は、この寺ならではの魅力のひとつです。
説法の内容は訪れる時期によって少しずつ変わりますが、共通しているのは「幸せになる心のあり方」。難しい仏教の話ではなく、誰でも理解しやすい日常に寄り添った内容が特徴です。
説法の後には抹茶と菓子がふるまわれるため、ゆったりとした気持ちでお話を楽しめるのも魅力のひとつです。
私も説法を聞きました。堅苦しい説法ではなくてユーモアと笑いあふれる楽しいお話で、内容はほとんど忘れてしまいましたが、聞いたあとにほっこりとした気分になったのは覚えています。
人気があるので私も待ったんですけど、どんな話なんだろうと待つ時間も楽しかったですよ。
説法を聞くのに予約は不要です。基本は午前9時始まりで所要は30分程度、毎時00分に始まります。(混雑時はこの限りではありません。)
幸福地蔵さまについて

筆者撮影
鈴虫寺が人気を集めるもう一つの理由が 幸福地蔵さま の存在です。
鈴虫寺では、境内に「幸福地蔵さま」と呼ばれるお地蔵さまが祀られています。
草鞋(わらじ)を履いた姿が珍しく、古くから地域の人々に親しまれてきました。
参拝者は、一つの願いごとを心で定め、お地蔵さまの前で静かに手を合わせます。
願いごとを一つに絞るという風習には、「心を落ち着け、気持ちを整える」という意味合いがあると言われています。
お参りの際には、自分の気持ちを整理する時間として、住所や名前を伝える参拝方法が案内されることもあります。
これは“どこの誰が訪れたのかを丁寧に伝える”という気持ちの表れとして続けられてきたものだそうです。
私はどこにお参りするときでも住所と名前は伝えるようにしています。そうじゃないと神様や仏様に自分がどこのだれかがわからないですからね。
境内の見どころ
鈴虫寺は広大な寺院ではありませんが、丁寧に整えられた庭園や本堂の趣が美しく、随所に見どころがあります。
● 本堂

(筆者撮影)
説法が行われる場所で、鈴虫の音色が響く心地よい空間。
畳に座って静かに耳を傾ける時間は、忙しい日常を忘れさせてくれます。
● 庭園

(筆者撮影)
手入れの行き届いた庭園は、季節ごとに違った表情を見せます。
新緑や紅葉の季節は特におすすめで、写真映えする景観が楽しめます。
大きな庭園ではありませんが心が落ち着きますよ。
● 幸福地蔵尊
願いを聞いてくださるお地蔵さま。
石段を上った先に立っており、参拝者が次々と手を合わせます。
鈴虫寺の参拝の流れ
鈴虫寺の参拝は一般的なお寺とは少し流れが異なり、次の順序となります。
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受付で拝観料を支払う
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本堂へ案内される
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住職の鈴虫説法を聞く
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抹茶とお菓子をいただく
-
その後、幸運地蔵さまへ参拝する
説法があるため、拝観時間は 通常より長め(約1時間前後)。
時間にゆとりをもって訪れることをおすすめします。
鈴虫寺のアクセス・混雑状況
鈴虫寺は嵐山に近い場所にあり、比較的アクセスしやすい立地です。
● 最寄り駅:阪急嵐山線「松尾大社駅」から徒歩約15分
● バス:京都駅から市バス28系統「嵐山・大覚寺」行きで「松尾大社前」下車 徒歩約15分・京都バス73系統「苔寺・すず虫寺」行きで終点すぐ
●駐車場もあります 鈴虫寺すぐ横 500円/1回 約20台分 駐車場入口が坂道になってますので、入出庫時には注意してください。
人気の高い寺院のため、季節や時間帯によっては大混雑します。
▶ 特に土日祝は長い行列ができる
▶ 平日の午前中は比較的空いている 私は平日の午後に行きましたが、説法を聞く席は満席でした。
▶ 雨の日もやや参拝する人は少なめということです
混雑を避けたい方は、朝早めの時間がベストです。
周辺の神社仏閣おすすめスポット
鈴虫寺の周辺には、徒歩や公共交通機関で訪れやすい神社仏閣が点在しています。参拝後の流れで立ち寄るのもおすすめです。
● 松尾大社
酒造・醸造と深いゆかりをもつ歴史ある神社。境内の滝や庭園が美しく、四季を通じて見どころがあります。
● 梅宮大社
古くから祈りの場として親しまれてきた神社で、庭園の美しさも魅力。自然豊かな落ち着いた時間が過ごせます。
● 藤森神社(嵐山エリアの別スポット)
馬と勝負事の神様として知られます。
● 天龍寺
世界遺産にも登録されている臨済宗の名刹。嵯峨嵐山の景観と調和した庭園が圧巻です。
【コラム:鈴虫寺トリビア📚】
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🪲 わらじを履いたお地蔵さまは全国唯一!
鈴虫寺の幸福地蔵さんは、願いを叶えにあなたの家まで歩いてきてくれるという優しいお姿。
🎋 願いは“ひとつだけ”に絞る理由
心が散らばると叶いづらいという仏教の教えに基づくもの。
🏡 住所と名前を伝えるのが大事
お地蔵さまが訪れるための“目印”という可愛らしいルール。私はどこにお参りするときでも住所と名前は伝えるようにしています。そうじゃないと神様や仏様に自分がどこのだれかがわからないですからね。
🪲 一年中鳴く鈴虫の裏側
繁殖管理と温度の調整で、常に“鳴いている世代”が存在。
😄 説法の面白さは京都トップクラス
笑いながら心が軽くなる説法が魅力。
まとめ:鈴虫の声とともに心が安らぐ癒しの寺院
私が訪れたのは平日でした。かなりの人が参拝に訪れていて、7対3くらいの割合で女性の方のほうが多くみえてました。
男性はカップルの片方がほとんどで、女性のグループも多かったです。
鈴虫寺は、通年で楽しめる鈴虫の音色、住職による法話、緑豊かな境内など、落ち着いた時間を過ごせる魅力がつまった寺院です。
規模は大寺院ほど大きくありませんが、その分ゆったりと参拝しやすく、京都観光の合間にも立ち寄りやすい場所です。外国の方も少なかったですよ。
四季ごとに違った雰囲気を楽しめるため、訪れる時期によってさまざまな表情を見せてくれます。


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